前にアクティブのハイスロキットを取り付けたがワイヤーの取り回しがフルードカップを覆うようになっており整備性は勿論見た目がなんか気に入らない。おまけにフルードカップの位置が悪くマジカルレーシングのミラーアダプターの調整が上手く出来ず好みの位置にミラーを調整出来ないのでこの度ニッシンのラジポンを取り付けてワイヤーとミラーの取り回しの自由が効くようにしてみた。
選んだのはニッシンのラジアルブレーキマスターシリンダーキット 【縦型Φ19 ラジアルポンプブレーキマスター(ラジポン)】ラジポンてラジアルブレーキマスターポン付け出来るからラジポンてユーザーが勝手に呼んでるのかと思ったがちゃんと商品名だった。
国産車の多くはニッシンのブレーキを付けてるのでスズキ以外にも取り付け可能。一部車種はブレーキの配線加工が必要らしいがカタナは無加工ポン付け可能だ。
(ワイヤーの取り回し)なんか、ダメだな。このままだとフルード交換の時にワイヤーまで緩める必要があるのでちと面倒だ。
純正のマスターシリンダーはフルードカップと一体型になっているのでこれ以上この位置から動かすのは無理無理無理、生めない!ニッシンのラジポンならフルードカップ別体型なので調整の幅がひ ろ が る プ ラ ズ マ(古い)
つーわけでまずはフルードオイルを抜いていく作業から始めよう。まずはフルードカップからオイルを注射器で抜いていく。
※フルードオイルは有毒なので肌に付着したら必ず洗い落とすこと。また塗装面を傷付けるので車体に垂れないよう養生、保護すること。万一垂れた場合は素早くパーツクリーナーか水で洗い流そう。
カップからフルードを抜いたらお次はブレーキキャリパーに付いてるブリーダーにレンチとゴムホースと先程の注射器を取り付ける。
レンチを使いブリーダーボルトを緩めたら注射器でオイルを吸い出す。ブヂュッッッブヂュッッッ!!
オイルが抜けたらマスターシリンダー本体に付いているバンジョーボルトを取り外す。この時も多少オイルが垂れてくるのでタオル等で保護しながら取り外そう。
カタナは新たにホースやバンジョーボルトを買い直す必要はないのでそのまま流用する。
タンクステーは付属品もあったが敢えてポッシュのアルミステー(60mm)を選択した。自分でステーを曲げて角度を調節して付けれるしそんなに高いものでもないので。
ラジポンを取り付けたら先程と逆の手順でオイルをキャリパーから注入していく。フルードカップにちゃんとオイルが来ているか、カップからオイルが漏れないか都度確認しながら注入していく。
因みにフルードはACTIVEのBF4グリーン。エンジンオイルも緑色だしもうお前もうカワサキなんだろ?力抜けよ。
注入が完了したらエア抜き作業に入る。マスターに付いているブリーダーにゴムホースと反対側にペットボトル等空の容器を取り付けておく。ブレーキを握りそのまま握った状態でブリーダーを緩めオイルとエアーを排出するが、その後ブリーダーボルトを締める際はブレーキを握った状態でブリーダーを締める。これをひたすら繰り返す。
オイルとエアーを排出する時はカップに入っているフルードの残量に注意しよう。カップの中が空になるとエアーが混入するので都度確認しながら行うこと。またキャリパーにもエアーが残っている場合もあるので同様の手順でキャリパーからエアーを抜いておくと安心だ。
フルードがボディに垂れている可能性がある(というより確実に垂れた)ので軽く水洗いして完了。
もしブレーキの感触が元に戻らない、エア抜きすると細かい気泡が無限に出てくるという人はブレーキレバーを握った状態で固定して一晩ほど放置しておけば勝手に抜けるので試してみよう。それでもタッチが戻らないのであれば大人しくショップかディーラーに泣きつけ。
いざ試走へ
フィーリングは純正とほぼ変わらないが形が少し変わっただけで中身はほぼ一緒なので当然だ。今回の目的がワイヤーの取り回しやミラーの角度調整の幅を広げることであり、ブレーキそのものの性能に不満は無かったのでこれで満足だ。それこそもっと制動力やコントロール性を上げたいのであれば¥5'0000~¥1'0000以上払ってブレンボなりゲイルスピードなりカスタムしてくれ。
カップがクリアスモークのタイプもあったが値段が少し高いのとどうせリストバンド巻いて見えなくなるのでこちらで十分。リストバンドはフルードがカップから万一溢れた際車体に飛び散らないよう巻いておくというのが本来の使い方だが、最近はお手軽ドレスアップパーツとして付けている人の方が多いだろう。
ブレーキ周りは最重要保安部品なので素人が手を出すのはあまり宜しくないが、キチンと内容を理解し手順通りにやれば案外いけるもんだ。まぁ当職の場合馬鹿なカスタムしまくってるせいでディーラーはおろかショップすら入庫拒否される可能性があり、自分でやるしかないので必死でやっているというのが正直なところだが。